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大腸がん

大腸癌について

大腸は水分の吸収や糞塊の形成を担う、長さ1.5mほどの臓器です。

大腸癌は大腸粘膜から発生しますが、発生には様々な機序が提唱されています。たとえばadenoma-carcinoma sequence説という、ほとんどの大腸癌は大腸ポリープから発生するという説があり、これが主要な経路として国際的に最も支持されています。そのほかの経路として、大腸の正常粘膜から直接癌が発生するというde novo carcinoma説や、粘膜の炎症が原因で発癌する炎症性発癌説などがあります。

ただいずれの説にせよ、発癌はいくつかの遺伝子異常が組み合わされることで発症することがわかっております。

 

 

年間罹患者数

大腸癌は年間の罹患者数が男女合計で160,000人程度と非常に多いことが特徴です。すべての臓器のなかでみても、男女ともに罹患者数は第2位と非常に多い状況です。

 

 

大腸癌による死亡者数

癌による死亡の内訳をみると、大腸癌による死亡者数は女性で第1位、男性で第2位であり、男女合計でみても肺癌に次いで全体の2位となっています。

 

 

大腸癌の危険因子・予防について

大腸癌の危険因子として、年齢(50歳以上)、大腸癌の家族歴、肥満、高カロリー摂取、アルコール多飲、喫煙、赤身肉・加工肉の摂取が言われております。

予防については禁煙・摂取などに加え、適度な運動、食物繊維の摂取が有効という報告があります。

 

大腸がん検診について

大腸がん検診は癌発見・死亡率減少に有効であると言われています。大腸癌死亡率・罹患率が40歳代から上昇することから、大腸がん検診は40歳から開始することをおすすめしております。検査方法としては便潜血検査、内視鏡検査があり、いずれも検査により死亡率減少効果が報告されていることから、まだ一度も検査を受けていない方は積極的に検査を推奨いたします。

 

大腸癌の症状

大腸癌は、早期であれば無症状で経過します。病変が増大するに伴い、血便、貧血、便通の変化、腹部膨満感・嘔吐、腹痛などの症状がではじめ、さらに進行すると体重減少や黄疸などの症状がでてきます。

 

 

大腸癌の治療

大腸癌は内視鏡により診断しますが、どのくらい進行しているかは内視鏡検査に加え、CTなどによる検査で評価いたします。

進行の程度により治療方法が異なります。

癌が大腸粘膜にとどまっている早期の段階では、内視鏡により一括切除が可能であると判断された場合、内視鏡による切除をおこないます。一括切除が難しい大きさや部位によっては、手術を選択することもあります。また内視鏡切除をおこなったとしても、深達度が深ければ追加で手術を考慮する必要があります。

内視鏡手術が困難なほど進行している場合は手術を検討しますし、遠隔転移などがみられた場合は、全身化学療法を検討していきます。ただ遠隔転移がみられた場合でも、大腸癌の場合は切除可能であれば切除することもあります。

 

内視鏡治療・外科治療が行えるかどうか、遠隔転移がみられた場合は全身化学療法を行うかどうか、多数あるメニューの中でどの化学療法を選択するか、放射線を組み合わせるかどうかなど、様々な治療の選択肢があり、ご本人の状況に応じて外科と内科で十分に検討し、最適な治療を相談していきます。また緩和医療・ケアについても十分な提供が必要であり、多職種と連携して治療にあたる必要があります。

 

 

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